不安の先になるもの

 新しいことを始めたり新しい環境に行くと、不安を感じる。新しい環境に行けばどんなことが起きるのかわからない。それよりも今までいたよく知っている心地の良い環境のほうが危険も少なく、その環境に留まりたいと思う。そして不安はそのことを正当化するために生まれるのではないか思う。そのままでいれば、自分を傷つけるものに出会うことはない。そして不安を理由にその不安に従い、人は新しいことを始めるのを止めてしまう。

 今までの環境にとどまり続ければ確かに危険は少なく、生存を脅かすことはない。しかしそれは同時に、成長をもたらす機会も失ってしまうことを意味するのではないかと思う。人は新しい環境に行き困難に直面し、その困難と対峙することで成長していくのではないかと思う。その困難は私達を傷つけるかもしれない。失敗してつらい思いをするかもしれない。しかしその経験を糧にして、人は次に来る困難を乗り越えることができるのだと思う。

 新しいことを始めるのは恐ろしい。でもその恐れに流されず、勇気を持って挑めばそれだけの価値をもたらしてくれる。楽な方へいってしまいたいときはその感情がどうして生じるのかを考え、その環状に流されるのが良い選択なのかを論理的に考え判断しよう。